ビストロノミーとは、気軽に食事ができる店「ビストロ」と、高級レストラン「ガストロミー」を合わせた言葉だ。ガストロミーの本格的な料理をビストロのような気軽な雰囲気で楽しんでもらう店として誕生した。
四季折々の食材で、北海道でしかできないフレンチを提供したい、との思いで腕を振う藤本さん。冬を迎えると、ジビエや魚介など、北海道ならではの食材がコース料理を彩る。一方で、キノコはヨーロッパのものを使うことが多かったそう。
『雪国まいたけ極・白』のメニューを開発するにあたり、さまざまな調理法を試してみたという。
「含め煮にしても煮汁に濁りが出ないことに加えて、型崩れしにくく、食感もしっかりと残せる。また、味わいがクリアで、火入れした場合の色のつき方が自然な点も良いですね。とても使いやすいので、個性豊かな食材とも馴染ませやすいキノコだと感じました」

白まいたけの特長を踏まえ、藤本さんが今回作ったのは「雪国まいたけ極・白のフランとコンフィ　うなぎの燻製とフォアグラ添え」。
白まいたけをピューレ状にして仕立てたフラン（洋風茶碗蒸し）に、ヴィネガー風味の白まいたけのコンフィ（含め煮）と、白まいたけのフリット（素揚げ）を添えた。さらに、味のアクセントとして、強めに味つけたコンフィを刻んで飾り付け、粉末状にした白まいたけも散らしている。５種類の白まいたけを一皿に盛り込んだ、まさに白まいたけ尽くしのメニューだ。
味の主張が強い食材との相性の良さも考え、うなぎの燻製とフォアグラが添えられており、メリハリのある一皿に仕上がっている。

「白まいたけは、ほかの食材をより美味しく感じさせてくれる、相性良くまとめ上げてくれる食材なので、いろんなメニューに活用できると思います。たとえば、肉料理に添えたり、ブイヤベースに一緒に入れたりと、色々と試してみています。温かい料理はもちろん、今回紹介したフランのように冷たい料理もいけるので、かなり幅広い食材ですね」

※本内容は2023年10月5日時点での情報です。実際のメニューとは異なる場合がございます。