マテリアリティ

方針・戦略

雪国まいたけは、自社の持続的な成長と社会課題の解決に向けて取り組むべき重要なテーマとして、7つのマテリアリティを特定しました。7つのマテリアリティごとに施策の方向性と目標を定め、取り組みの進捗を管理していきます。また、特定したマテリアリティおよびその目標は、私たちを取り巻く環境に合わせて、定期的に見直しを行う予定です。

環境

持続可能な原材料等調達と
水資源の活用

貢献するSDGs分野

リスク

  • 廃棄物や資源循環に係る法的規制の変更・強化への対応コストの増加
  • 水資源保全への対応遅れによる企業価値の毀損
  • 森林資源の持続可能性が損なわれた場合の調達不全・企業価値の毀損

機会

  • 廃棄物削減、リサイクルの取組み、環境配慮型製品の開発や利用によるコストの削減と企業イメージの向上
  • 豊富な水資源を活用した安定供給

重点テーマ

  • 環境配慮型素材を使用している包装資材への切替・開発
  • 森林減少の要因にならないおが粉のみを使用した生産の実施
  • 適切な水管理(取水・排水)の継続

取り組み方針・目標

  • リサイクルプラスチックの100%利用等の持続可能な包装資材の使用を実施
  • 調達しているおが粉が森林減少の要因となっていないかサプライヤーの管理や現地確認の実施

環境

気候変動への対応

貢献するSDGs分野

リスク

  • 低炭素社会への移行に伴う炭素税などのコスト増加

機会

  • 気候変動に左右されない体制構築による安定供給

重点テーマ

  • GHG排出量の削減に向け策定した短期・中期・長期のロードマップに則った各削減施策の遂行及び管理の実施
  • 不安定な気候環境でも施設栽培により安定的に商品を生産・供給

取り組み方針・目標

  • 2030年度までに2020年度比、排出量原単位・生産量ベースで約35%の排出量を削減

社会

安全・安心・高品質なきのこの提供を
通じた健康的な社会の実現

貢献するSDGs分野

リスク

  • 食品事故などの発生による商品供給の停止やお客様からの信頼低下
  • 他社からの潤沢な供給による(当社商品の)選択機会の減少

機会

  • 健康機能性の高い、安全・安心・高品質な商品の提供による競争優位性の向上
  • 海外進出による新たな市場の拡大

重点テーマ

  • ISO22000及びASIAGAPに基づいた安全性の高い製品づくり
  • 海外展開の拡大
  • 健康機能性や美味しさに優れた商品開発

取り組み方針・目標

  • 重大品質事故(製品回収案件)ゼロ
  • 各種認証範囲の拡大(グループ全体)
  • 海外売上修正比率6~7%前後(2028年3月期)
    (アップサイドで30%前後を見込む)

社会

地域社会との共生

貢献するSDGs分野

リスク

  • 中山間地における少子高齢化、次世代層の都市部進出による地域人口の減少

機会

  • 自然に恵まれた生活環境、働きやすい職場づくりによる人材獲得
  • 行政との連携による事業機会の創出、課題解決への貢献による地域経済活性化

重点テーマ

  • 行政の推進する機構への参画や地域イベントの支援を通じた地域社会貢献
  • 地元学校との交流促進などの食育活動の推進
  • 雪国まいたけの森づくり活動の維持・継続

取り組み方針・目標

  • 参画:2件以上
  • 協賛:14件以上
  • 地元学校の校外学習の定期的(年1回以上)な受け入れ
  • 雪国まいたけの森づくりを通じた自然と触れ合う機会の提供

社会

きのこを起点とした新たな価値創出

貢献するSDGs分野

リスク

  • 製品開発、生産技術革新の遅延による競争力低下及びFA化の遅れによる労働力確保不足
  • 非効率的既存設備の維持コスト継続
  • 新規事業展開の遅れにより新収益性事業の創出機会損失

機会

  • 専門的人材の獲得・活用による生産技術革新・FA化の進展
  • 農業を軸とした事業モデルから新たな企業価値の創出
  • イノベーションによる生産技術・新規事業の知財獲得及び活用推進
  • 自然と調和した先進企業としての企業イメージの増大

重点テーマ

  • 最新技術を駆使した高効率化工場への進化と、生産技術における知的財産・無形資産への投資と活用
  • きのこ周辺領域での事業機会探索と、長年の知見を活かした新商品開発による新たな価値創出

取り組み方針・目標

  • 2027年度までに生産・包装工程において最大200人超に相当する省人化

社会

人的資本への投資と人権の尊重

貢献するSDGs分野

リスク

  • 日本国内における少子高齢化と生産年齢人口減少による人材不足
  • 上昇志向が高く優秀な人材の流出
  • 社内におけるコミュニケーション、文化、宗教面の摩擦発生や負担の増大
  • サプライチェーン全体における人権尊重、配慮に関する対応不十分によるレピュテーションリスクと事業リスク

機会

  • 安定、安心な職場を提供することによるエンゲージメント向上
  • 個の人材育成促進による組織全体の競争力向上
  • 新たなアイデアやビジネスチャンスの創出と、相互補完による組織力強化

重点テーマ

  • 次世代を担う人材の育成(スキル向上やキャリア開発機会の提供)
  • 性別・年齢・国籍を問わず社員が長く働き、活躍できる環境づくり
  • 安全でハラスメントのない職場づくり
  • サプライチェーン全体における人権の保護

取り組み方針・目標

  • スキル向上への支援や、キャリア開発機会を提供できる制度構築
  • 女性の管理・監督職30%(2030年度)
  • 男女育児休業取得率100%
  • 職場アンケートの実施と改善対応
  • 重大な労働災害の発生ゼロ
  • ハラスメント研修受講100%
  • CSRアンケートの実施と改善対応

ガバナンス

公正・透明・健全な事業活動

貢献するSDGs分野

リスク

  • 重大なコンプライアンス違反による信頼低下と企業価値の毀損
  • 不正又はサイバーテロ等による情報漏洩やデータ毀損

機会

  • 強固なガバナンス体制の確立による安定的な成長基盤の確立
  • ステークホルダーとの対話による企業価値の向上

重点テーマ

  • ガバナンス体制の強化
  • コンプライアンス、法令遵守の徹底
  • ステークホルダーの理解向上に資する開示の充実

取り組み方針・目標

  • 取締役会実効性評価の実施と評価結果に基づく改善施策への取り組み
  • 重大なコンプライアンス違反ゼロ
  • 各種媒体を通じた情報開示の充実

マテリアリティ特定プロセス

Step 1
ロングリストの作成・評価

下記の枠組みをベースとして、サステナビリティにかかわる指標を「社会からの要請の重要度」と「自社の事業にとっての重要度」の2軸で評価し、抽出された項目でロングリストを作成。

参照した資料

  • GRIスタンダード
  • SASB
  • ISO26000における社会的責任の中核課題及び課題

Step 2
マテリアリティ候補の絞り込み

ロングリストに抽出された項目を類似したカテゴリごとにまとめ、ショートリストを作成。ショートリストの46項目を「社会的重要性」「強み」「価値観」の3軸で評価し、マテリアリティ候補として絞り込み。

Step 3
取締役会での承認

STEP1、2で絞り込まれた候補をもとに、サステナビリティ推進委員会で仮案を作成。最終的に経営層の意見を踏まえて取りまとめ、取締役会で承認を得てマテリアリティ項目と施策の方向性、目標を決定。